Excelを使う上で行や列の挿入・削除はとても便利で、かつよく使いますのでマスターしておきましょう。
前回のエクセルファイルを元にして次のような修正を加えていきます。
(a)5行目に、秋田支店のデータを挿入する。
(b)E列に、7月のデータを挿入する。
(c)F列に、4月に対する7月の伸び率を求める。
(d)伸び率は%表示で、小数第1位まで求める。
(e)表の体裁を整える。
①行の挿入と削除
(1)行の挿入と削除
元となるエクセルファイルがない場合はダウンロードしてください。→ 前回のエクセルファイル
福岡支店と東京支店の間に広島支店を入れたいとします。
この場合東京支店の上に行を1行挿入して、データを追加入力します。
①行を挿入する行番号をクリックし、5行目全体を範囲指定します。
②右クリックから[挿入(I)]-[行(R)]を選択します。
行の削除は、削除したい行の範囲を指定して、右クリックでショートカットメニューを表示させ、[削除(D)]をクリックします。
(2)データの入力
①5行目に広島支店のデータを入力します。
②E列目は合計列ですので、広島支店のセルE5にも合計を入れたいところです。
SUM関数を手作業で入力してもいいのですが、すでに数式が入っているセルE4をコピーして流用します。
セルE4をクリックし、マウスポインタを右下隅に合わせて「+」を表示させ、セルE5までドラッグすればSUM関数をコピーできます。
注意しよう
5行目に広島支店のデータを追加入力すると、再計算機能によって8行目の月別の合計も変わりました。これは、月別の合計を「=SUM(B4:B6)」で求めていて、挿入したセルB5が「(B4:B6)」の範囲内にあるためです。
もし、合計を計算式「=B4+B5+B6」で求めていれば、8行目の合計はかわりません。その場合は、数式バーに表示されている「=B4+B6+B7」をクリックし、「+」と「B6」の間にカーソルを移動させ、セルB5をクリックして「+」と入力し、「Enter」キーを押します。
②列の挿入と削除
(1)列の挿入
E列に7月のデータ、F列に伸び率を挿入して、H列の平均を削除します。
列の挿入も行の挿入と同じように、メニューバーから「挿入(I)」-「列(C)」と選択してもできますが、ここでは、右クリックによるショートカットメニューを利用して挿入してみましょう。
①列を挿入する列名をE列からF列までドラッグして、範囲を指定します。
②右クリックでショートカットメニューを表示させ、「挿入(I)」をクリックします。
(2)データの入力と修正
①E列に7月のデータを入力します。
②「+」を表示させ、セルD8のSUM関数をセルE8に複写します。
ワンポイントアドバイス
支店別の合計は「=SUM(B4:D4)」で求めていましたが、E列に7月のデータを追加入力したことにより、自動的に合計の範囲がかわります。
数式バーを用いてSUM関数が修正されていることを確認しましょう。
③「+」を表示させ、セルG4のSUM関数をセルG8まで複写します。
F列にデータを入力します。「伸び率」の計算式は「7月の売上高÷4月の売上高―1」を入力しますが、その考えかたについてはP.69を参照してください。
④セルF3に「伸び率」、セルF4に「=E4/B4-1」と入力し、「Enter」キーを押します。
⑤「+」を表示させ、セルF4の計算式をセルF8まで複写します。
(3)列の削除
つぎにH列のデータを削除します。
②クイックアクセスツールバーから[ホーム]-[セル]-[削除]を選択します。
③「%」の表示と小数点の桁数の設定
(1)「%」の表示
①セルF4からF8までの範囲を指定します。
②「パーセントスタイル」ボタンをクリックします。
(2)けた数の設定
小数点以下のけた数を増やすときはツールバーの「小数点表示桁上げ」ボタンを、減らすときは「小数点表示桁下げ」ボタンをクリックします。
セルF4からF8までが範囲指定されている状態で、「小数点表示桁上げ」ボタンをクリックします。
あとは前回「【基本編】表の体裁を整える」のように、表の体裁を整えましょう。